1972年1月から放送された「木枯し紋次郎」
平均視聴率は30%を越え、最高視聴率は38%を誇る
大ヒットドラマです
長楊枝をくわえ
「あっしにゃぁ関わりのねぇこって…」
この名セリフは流行語にもなりました
市川崑監督の映像と
紋次郎のニヒルでクールな佇まい
リアリティある殺陣も大きな魅力でした
上條恒彦さんが唄った
主題歌「だれかが風の中で」は23万枚を売上
ドラマの印象を決定づけました
芥川隆行さんの名ナレーションと共に
毎回、豪華ゲストが出演
今回は、その女優さんたちの現在をご紹介します。
目次
紋次郎/中村敦夫さん
紋次郎を演じた中村敦夫さん
紋次郎は、上州新田郡三日月村で生まれました
間引きされそうになる所を助けられ
十歳で家を捨て渡世人となりました
中村さんは1959年に俳優座に入団しましたが
劇団幹部と衝突。退団してTV界に転進しました
1972年「木枯し紋次郎」、1973年「水滸伝」に
主演。一躍、人気者となりました
留学経験もある中村さんは1980年代には
作家、ジャーナリストとしても活躍されました
1998年に、参議院選挙に初当選。
国会議員として2004年まで6年間務めました
家族については公表されていませんが
奥様と娘さんがお一人いらっしゃいます
近年は俳優業を続けながら、原発問題を取り上げた
朗読劇や仏教の研究をされています。
お勝/小川真由美さん
第1話「川留めの水は濁った」で
お勝を演じた小川真由美さん
お勝は、親の借金を返す為に
イカサマ賭博の壺振りをしているという役柄でした
小川さんは1961年に文学座研究所に合格
1963年、「母」で映画デビューしました
1970年代には「浮世絵 女ねずみ小僧 」
「アイフル大作戦」などの主演が続きました
1967年、同じ文学座所属だった細川俊之さんと結婚
6年後に離婚されましたが、長女の雅代さんは
「MAH」として音楽活動をされています
2010年頃から宗教に傾倒し
芸能界から離れていますが
引退したわけではないので
また映画やドラマに出演される可能性はあります。
千代/宇津宮雅代さん
第2話「地蔵峠の雨に消える」で
千代を演じた宇津宮雅代さん
お千代に届けてくれと、書状を託された紋次郎
しかし、お千代は敵対する親分の配下でした
宇津宮さんは文学座研究所の
8期生として入所されました
1969年「パンとあこがれ」で
TVドラマへ本格的に進出
その後は時代劇中心に活躍され
「大岡越前」の雪絵役は12年に渡り演じられました
1973年同じ文学座に所属していた西岡徳馬さんと結婚
しかし、2年後には離婚
1978年に、俳優の三浦洋一さんと再婚されますが
1993年に離婚されています。
西岡さん、三浦さんとの間に娘さんがおひとりずつ
いらっしゃいますが芸能活動はされていません
現在、引退されてはいませんが
2010年頃より芸能活動から遠ざかっています。
お妙/黒沢のり子さん
第3話「峠に哭いた甲州路」で
お妙を演じた黒沢のり子さん
お妙は子供の頃イノシシに襲われ、足が不自由で
村を出たことが無い娘という役柄でした
黒沢さんは1961年から子役として芸能活動を開始
1970年東宝ドラマ部の所属となりました
「アテンションプリーズ」「マドモアゼル通り」
などに出演
1972年の映画『音楽』では主役に抜擢
俳優として高い評価を得ました
1967年、俳優の前野光保さんと結婚
同時に、芸能界から引退されました
しかし1970年に離婚
前野さんは1976年にセスナ機で政治家宅に突入する
と言う事件を起こしています
お子さんが5人いると言う情報もありますが
2018年以降、情報は途絶えています。
お筆/藤村志保さん
第4話「女人講の闇を裂く」で
お筆を演じた藤村志保さん
お筆は二本木宿場、大和屋の娘で、町を二分する
近江屋との争いに巻き込まれるという役柄でした
藤村さんは1961年に大映京都演技研究所に入所
1962年「破戒」に出演
多くの新人賞を受賞し大映のスターとなりました
その後もTV、映画で活躍
1965年大河ドラマ「太閤記」のねね役
「白い巨塔」「大魔神怒る」などに出演されました
藤村さんは映像制作会社役員と結婚されていますが
お子さんはいらっしゃいません
2007年大河ドラマ「風林火山」
2012年、映画「この空の花 長岡花火物語」
などに出演されましたが
2020年頃から体調を崩し現在は療養されています。
おちか/香山美子さん
第5話「童唄を雨に流せ」で
おちかを演じた香山美子さん
おちかは材木問屋備前屋の娘でしたが手代の金蔵と
駆け落ち同然で家を出るという役柄でした
香山さんは1961年「ご機嫌はりきり娘」で
映画デビューしました
その後、松竹に入社
多くの映画に出演されました
1970年から放送されたTVドラマ「銭形平次」の
お静役は香山さんの代表作となりました
1973年、「鶴岡雅義と東京ロマンチカ」のボーカル
三条正人さんと結婚。
長男の将光さんは一般の方です
2016年、三条さんが体調を崩してからは
芸能活動を控え、看病中心の生活となりました
2017年、三条さんが癌で永眠
その後、芸能活動を再開されますが出演は少なく
マイペースで活動されているそうです
お小夜/安田道代さん
第6話「大江戸の夜を走れ」で
お小夜を演じた安田道代さん
お小夜は白狐の源六の配下でした。紋次郎を騙して
十六夜の為吉が隠した1500両を探すという役柄でした
安田さんは1964年の日活「風と樹と空と」で
映画デビューしました
しかし翌年、勝新太郎さんに見出され大映と契約
異色時代劇路線で人気を博しました
1976年デザイナーブランド「ビギ」の設立者のひとり
大楠祐二さんと結婚
芸名も大楠道代に改名しました
1980年映画「ツィゴイネルワイゼン」では多くの
映画賞を受賞されました
2020年にも映画「一度も撃ってません」に出演
75歳を過ぎても活躍中です
お久美/北林早苗さん
第7話「六地蔵の影を斬る」で
お久美を演じた北林早苗さん
お久美を追っ手から、助けた紋次郎
しかし、お久美はそのヤクザ達の手下でした
北林さんは子役として芸能界にデビュー
1961年TVドラマ「君の名は」で主役に抜擢されました
その後は、時代劇を中心に活躍されています
ご家族について多くは公表されていませんが
娘さんの村田秋乃さんは、声優、俳優として
活動されています
TV、映画の出演は少なくなりましたが、今でも
クイズ番組などで活躍されています。
千登勢/扇千景さん
第8話「一里塚に風を断つ」で
千登勢を演じた扇千景さん
千登勢は、山中に暮らす刀鍛冶の妻でした
しかし、人に話せない過去があるという役柄でした
扇さんは宝塚歌劇団の41期生
1954年「春の踊り」が初舞台となりました
1954年「快傑鷹 蛟竜風雲の巻」で映画デビュー
1957年には宝塚歌劇団を退団
翌年、2代目中村扇雀後の4代目坂田藤十郎さんと
結婚されました
長男は4代目中村鴈治郎さん
次男は3代目中村扇雀さんです
その後も映画、TVに出演されますが
1977年、第11回参議院議員通常選挙に当選
以後、運輸大臣、建設大臣、国土交通大臣
参議院議長を歴任、2007年に政界を引退されました
現在は日本尊厳死協会役員をされ、尊厳死に対する
提言と要望活動をされています。
お久/扇ひろ子さん
第9話「湯煙に月は砕けた」で
お久を演じた扇ひろ子さん
お久は、甲州の湯治場で働く湯女。紋次郎の為に
奪われたドスを取返しに行くという役柄でした
扇ひろ子さんは1963年「赤い椿の三度笠」で
歌手デビューしました
1967年には「新宿ブルース」が大ヒット
88万枚を売上ました
1969年には映画「昇り竜鉄火肌」に主演し
日活の任侠映画で活躍されました
1972年「鹿島密夫とダイナ・ショウ」の
鹿島密夫さんと結婚されますが
4年後に離婚
1986年にマネージャーと再婚し事務所から独立
「オフィス扇ひろ子」を設立しました
2021年もディナーショーを開催するなど
現在も歌手として活躍されています。
以上、「木枯し紋次郎」の出演者の皆さんの現在ついてご紹介いたしました。
最後までご覧いただきありがとうございました。